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おやすみ、チャーリー。

2009年6月27日、土曜日。

14年一緒だった愛犬チャーリーが、永眠しました。

私の人生の半分を共に過ごし、完全に家族の一員でした。
いつも傍に居た存在が失われたこと。
・・・未だに実感がありません。

いや、頭ではわかっているんだ。でも。
心が受け入れたくないと望んでいるんだろうな。

それにしても、こンの忙しい時にまったく、チャーリー、お前ってヤツは。

タブレットは防水じゃないんだからな。
画面も霞んで見えやしないよ・・・


※今回の記事は長いので、続きは追記で。



今月になってからチャーリーの身体の具合がかなり悪くなっていることはわかっていた。
先月から食欲が落ち始め、この頃は1日に1食食べるか食べないか、といったところ。

心配ではあったが、タイミング悪く仕事は超多忙。
それでも無理矢理時間を作り、日曜は実家に帰るようにしていた。


6月14日、日曜日。
チャーリーがほとんど起き上がれなくなった。
慌てて医者に見せたところ、肝臓がかなり悪いらしい。
それによる食欲不良、栄養不足、貧血。

「でも、病状の割にはまだ結構体力がある。意識もはっきりしているから、頑張ればなんとかなるかも知れない。・・・このコは良く頑張っているよ・・・14歳・・・大型犬で14歳・・・平均的な寿命は、とうに超えてるんだよ・・・がんばって、生きて、もらいたい。」
薬を点滴、栄養剤を注射。
とにかく薬を飲ませ、無理にでも食べ物を摂らせることを指示され、病院を後にする。

不安に駆られながらの月曜日。
だが、仕事は容赦なく渡される。
こなさなければ週末が潰される。
俺と仕事の一騎打ちがまた始まった。


6月21日、日曜日。
一週間ぶりにチャーリーに会う。
一見して先週より元気になったのがわかる。
もう寝たきり状態ではあったが、表情が先週より生気がある。
身体を半分起こし、俺を見る。

「・・・ったく、無理にお出迎えすんなよ、そんな状態なのにさ。」

言いながらも、ちょっと嬉しい。
でも、病状が良くなったとは言い難い。
念のため病院へ連れて行った。

「うー・・・ん・・・。下痢が止まらないか・・・栄養もまだ足りてないねぇ・・・うーん・・・」
先生が悩む。

もう俺は薄っすらとわかっていた。
チャーリーの命が長くないこと。
・・・多分、先生も。・・・チャーリーも。

ふと、待合室で見知らぬ女性に声を掛けられる。

「・・・御幾つなんですか?」
「14歳です」
「まぁ!長生きですね。」
「でももうこんな状態で。」
「ちょっと顔を見せて・・・あらぁ、可愛い!」

酷く痩せたチャーリーを撫でる。
どう見ても酷い顔じゃんかよ、とでも言いたそうなチャーリー。

「大きいわねぇ、体重はどれくらい?」
「元気な頃は30キロありました。」
「まぁ。」
「こんなに大きいですが、座敷犬なんで大変ですよ。」
「あらまぁ、そうなの・・・いつも一緒だったのね?」
「家中歩き回ってましたよ。寝る時も家族の誰かと一緒です」
「・・・とても。」
「はい?」
「・・・幸せだったね、とても・・・幸せだったと思いますよ、このコは。」
「・・・ええ、そうであって欲しい・・・です。」

・・・きっと。
この女性も気付いていたのだろう。


6月24日、水曜日。
不思議なことに、仕事の忙しさが小康状態になる。
これなら、今週末は土日休めそうだ。

チャーリーとは、出来る限り一緒に居てやろう。
ノーパソでお絵描きはチトきついなぁ・・・などと考える。


6月26日、金曜日。午後10時過ぎ。
土曜の休みがなんとか消えずに済み、実家に帰宅。

・・・チャーリーは先週と同じ場所で同じように寝たきりだった。

・・・問題は。

明らかに元気がない。

着替えもせず、チャーリーを覗き込む。
「おい、チャーリー・・・」

チャーリーは薄っすらと目を開け、俺を見た。
「なんだよ、ちゃんとメシ食ってるのか?」
いつものように撫でながら、話しかける。
チャーリーは・・・ずっと俺の眼を見ている。

・・・呼吸が。
チャーリーの呼吸が、乱れている。

ずっとチャーリーを看ていた家族に容態の変化を聞く。
「昨日の木曜日、寝ていたチャーリーが急にうなされ始めてな。木曜の夜から今日の昼までずっとうなされていたんだ。」
「苦しそうに?」
「いや、どっちかっていうと寝言みたいな感じだったからな・・・おそらく、意識が朦朧としていたんだろう。」
「食べ物は?食べてたの?」
「水曜まではな。ただ、昨日になったら食べても吐いちゃう状態。今日の昼あたりからは水も満足に飲めてない・・・吐いちゃうんだ。」
「・・・そう・・・」

もう、チャーリーは・・・

そんな気持ちを振り払うように、とりあえず自分の夕食を食べる。
・・・味なんて、わからなかった。


日付変わって6月26日土曜日、午前1時過ぎ。
残業の疲労で酷い睡魔に襲われる。
チャーリーの状況は・・・変わらず。
俺が近づくと薄目を開け、ずっと俺を見ているチャーリー。
呼吸は乱れがちではあるが、今夜はどうやら乗り切れるように見えた。

「ごめん・・・俺もそろそろ寝るな・・・」
頭を撫でる。いつもなら眼を閉じるチャーリーが眼を開けたまま・・・俺を見ている。
「なぁ、チャーリー。おまえ、こんな状態で辛いだろう?」
チャーリーはずっと俺を見ている。
「・・・もう。」
「もうさ、良いよ。おまえ、良く頑張ったよ。疲れただろう?こんな状態を皆に見られたくないだろう?・・・なぁ、俺だったらそう思うよ。」
チャーリーの眼がちょっとだけ動く。
「だからな、チャーリー・・・疲れたら、寝て良いんだぞ。」

ひとしきりチャーリーの傍に居たが、とりあえず自分も寝ることにする。

自室に戻り、床につく。


午前2時。

眠りにつく直前、何か気配を感じる。

直後、かすかに物音がしたように感じたものの。

俺の意識は眠りの中へ沈んでいった・・・


・・・翌朝。

チャーリーは、昨夜と同じ場所で同じように寝ていた。

・・・

・・・もう2度と。
・・・・・・覚めない眠りに、ついていた・・・




「・・・ばかやろう。」
いくら俺があんな事言ったからって、真に受けるヤツがいるかっての。
控えていたタバコ・・・次々に火を付ける。
何杯珈琲を飲んでも、のどの渇きが治まらない。



チャーリーがお気に入りだった裏庭側の窓。
この窓を少し開けて、ぼーっと外を見たり、昼寝するのが最近のお気に入りだったよな。
「やっぱりジジィ趣味になってるw」
って、みんなに笑われたっけ。
おまえが付けたヨダレの跡が落ちなくなってるよ・・・



ボロボロのジャージじゃいくらなんでも・・・な。
おまえを見送る時くらい、カッコつけさせてくれよな、チャーリー・・・

・・・なぁ、今夜くらい・・・泣いても、良いよな?



そういえば、おまえが逝った昨日は、梅雨だってのに珍しいくらいの晴天だったよな。
・・・雲があったら道に迷っちゃうもんな。



色々やることがあるはずなのに、特に用も無く出掛けたりしてる・・・
ダメだ。なんか良く自分の行動がわからない。



きっと、気を紛らわせたいだけなんだよな。
中途半端な時間に中途半端に出かけたりしたって、何も解決なんてしやしない。
・・・わかってる、わかってるよ・・・


君が居た証
家に帰る。
チャーリーが最期を迎えた場所のすぐ側には、子犬の頃から愛用していたお散歩セットが。
いつでもまた散歩に行けるように、トイレ用のビニールもスタンバイ済みだった・・・ん・・・だよ・・・

このお散歩セットは、ずっとこのままだろうな。
チャーリー、おまえが居た証なんだから。


また、後でな
あんな状態なのに良く金曜の夜まで頑張ったな。
仕事が何故か一時的に落ち着いて金曜日に俺が帰れたこと。
おまえの頑張りが、小さな奇跡を起こしたんだぜ、きっと。

最期に家族みんなの顔が見たかったんだろ?
俺もオマエの顔を見れて・・・嬉しかったぜ。

最期を看取ってやれなかったのが悔しいけれど。
そんなに苦しまずに旅立てたんだよな?
そんな跡もなかったし・・・

まぁ、俺がソッチに行くのはずいぶん先の話だろうけど、それまでちゃんと待ってろよな。


・・・そうだ、おまえに絵と、曲をプレゼントしよう。
残念ながら俺は絵しか描けないから、曲は借り物になっちゃうけどな・・・
俺が一番気に入ってる曲「星空に願いを込めて-Good Night-」の歌詞、今思えばなにかの不思議な縁だったのかな・・・




あ、そうそう。
言い忘れてたことがあったよ。いやぁ、イカンなぁ。大事なことなのに。

ありがとうな、チャーリー!

ツンデレで。
雑種のクセにやたらハンサムで。
身体がデカいくせに臆病で。
我侭だけど締めるトコはしっかり締めてたな。
ウチに居た歴代の犬の中でもとびきり利口だったな。
・・・本当に。
おまえは最高にクールな犬だったぜ!俺が保障する!

疲れただろう?
ゆっくり、ゆっくりおやすみ、チャーリー。

また、後で会おうな。

・・・忘れんなよ。俺も忘れないから、さ。

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COMMENT

Re: ニコニコニーさん

あたたかい励まし、ありがとうです。

チャーリーも闘病生活にかなり疲れてましたから、ニコニコニーさんの「お疲れ様」の言葉、喜んでると思いますよ。

ホント、最期にチャーリーに会えて良かったです。
きっと、彼や私や家族の想いがそれを実現したんじやないかな、なんて思ってます。

姿は見えないけど、多分その辺で見守ってるだろうから、ヘコんでばかりもいられませんよね。

Re: アスさん

アスさん、優しい想いのこもった励ましの言葉をたくさんくれて、ありがとう。
今は心もだいぶ落ち着きました。

あんまり悲しんでばかりいたってしょうがないし、自分のせいで遺された家族が沈んでるのは、チャーリーも望んでいないでしょうし、ヘコんでる私を見たくないだろうからね。

Re: おやすみ、チャーリー。

こんばんは。お久しぶりです。
仕事お疲れ様です。

ブログ読んで、
まずチャーリーに「お疲れ様、ゆっくり休んでね」って思いました。

最期を看取ってやれなかったみたいですが
一緒の時を過ごせたこと、本当の良かったなって思いました。

それと、はぴさんの優しさも感じましたね。

いなくなるのは寂しいでしょうけど、きっと見守ってたりするんだろうなって思います。

これからも応援してますね^^

Re: おやすみ、チャーリー。

私にも、一緒にいたネコさんがいるのですが、今はいませんね。車にひかれてしまったんだって帰って来て、教えてもらったかな今はわんこがいるかな、時々ねこさんのこと思い出すんだ、

そのときのこと思い出したな、それとね。はぴさんこれは君に教えておくね。人にしてもなんにしてもそうなのですが、しがおとずれて3ヶ月ぐらいは、下界にいるんですよ。そして、そのあとは天にいったあとに、はぴさんのこと思ってくれていると思いますよ。幸せって事は確かに、少ないけれどその時に感じた気持ち安らぎ全てなくなるなんてことはないんだよ。

そこに、大切にしてきた貴方の優しさがあって、思い出は心の中で記憶というなの、アルバムに残っているのだからね。

そして、奇跡があるとしたら、そのために努力をしてきたからだと思いますよ。はぴさんの優しい部分とか、色んなのがいっぱい伝わってこっちまで、なんだか寂しいけれどなんだか温かい気持ちになりました。

いつだって、側にいてくれるよ。貴方が大切にしてきたようにそのことが、どんなに離れていても、その優しさは誰かの心に届いていくんだよ。消えるって事はないよ。それはその時は思い出せないだけでなんだよ。

はぴさん、あなたは一つの物語の中で答えを出せたんだよ。前に進むのも大切だけど、そこには、あなたを思っていた人達がいることがあったから今のあなたがいるんだよ。だから、苦しい現実を変えていけたんだよ。

きっと大丈夫だよ。大丈夫だよ。泣かないで、そして、その場所には、きっと、あなたを待ってくれている人がいるよ。運命って言うのはね。人の変えたいっていう、想いから、変えていけるものなんだよ。大丈夫、少しづつでも、人は、

生きていこうって想う事があるのは、そこに、大事にしてきた大切な出来事があるからだよ。守りたいもの、夢、目標、好きになった人などですね。

はぴさんは、優しい人だからね。

アイリアシアルより。

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